猫の身近にある危険な物！どんなのがあるの？

チョコレートは猫にとってもっとも身近にあり、怖い物質です。チョコやココア、コーヒーなどに含まれる「テオブロミン」や「カフェイン」は神経伝達物質に作用し、心臓の筋肉や中枢神経系を刺激し、軽度の血圧上昇、過呼吸、心拍数、不整脈、痙攣、尿失禁、になってしまい、時には死亡してしまいます。
緊急の対策が必要で、誤食してから時間が経っていない場合は吐かせ、時間が経過してしまった場合は胃の洗浄を行います。

ネギ類は「アリルプロピルジスルファイド」という物質含まれており、赤血球（血液中の酸素を運ぶ役割）を破壊し溶血性貧血をおこしてしまいます。その他の症状は、胃腸障害、血尿、衰弱、心拍の増加です。
ネギ類以外には、しょうが、あさつき、ニンニク 、らっきょうなども厳禁です。

ガムや歯磨き粉にはキシリトールと呼ばれる甘味料が含まれています。そのキシリトールは猫にとって非常に有毒で、ガム一枚でも低血糖を起こし、最悪の場合、死亡するケースもあります。
猫がキシリトールを摂取すると、インシュリンの量が極端に増加してしまい低血糖を引き起こしてしまいます。
ひどい場合は、嘔吐、歩行困難、発作や昏睡状態を引き起こします。
普通の猫は歯磨き粉などの刺激物は嫌がるのですが、稀に歯磨き粉をなめる猫もいるみたいなので注意が必要です。

青身魚、エビ・カニ・貝類・イカ・タコ、ハム、ソーセージ、ちくわ、食塩、塩水、ミネラルウォーター、ケーキ・クッキー、お酒（アルコール）、牛乳、刺激物、アボカド、アンズ・ウメ、モモ、スモモ、ブドウ、ジャガイモの芽、サトイモ、ほうれん草、トマトの芽や葉、ナス、パン、卵、生肉、レバーなどなど

アジサイ科　けいれん、嘔吐、沈鬱、元気消失、昏睡、呼吸麻痺、死亡、
イチイ科　筋力低下、虚脱、悪心、嘔吐、腹痛、呼吸困難、振戦、不整脈、死亡
キキョウ科　嘔吐、下痢、胃腸炎、溶血、腹痛、頭痛、血圧低下、呼吸困難、けいれん、意識不明、心臓麻痺
キョウチクトウ科　皮膚かぶれ、口腔の疼痛、嘔吐、下痢、腹痛、徐脈、不整脈高カリウム血症、心臓麻痺、全身麻痺
キンポウゲ科　皮膚への刺激、口腔の灼熱感、流涎、下痢、胃腸炎、幻覚、中枢神経麻痺、死亡、心臓麻痺、皮膚の炎症、水ぶくれ、血便、嘔吐、不整脈、血圧低下、ふらつき、心悸亢進、流涎、嚥下困難、呼吸困難
ケシ科　皮膚かぶれ、胃腸炎、脱力感、嗜眠、知覚末梢神経麻痺、中枢神経の麻痺、幻覚、興奮、抑鬱、便秘、肝障害、催奇形性、嘔吐、下痢、体温や脈拍低下、けいれん、呼吸困難、心臓麻痺、死亡
コバノイシカグマ科（ワラビ）　貧血、慢性衰弱、運動失調、心拍不整、死亡、ガン
ゴマノハグサ科　嘔気、嘔吐、口渇、下痢、腹痛、頭痛、耳鳴り、眩暈、けいれん、不整脈、徐脈、高カリウム血症、死亡
サトイモ科　皮膚のかぶれ、口腔の灼熱感、口内炎、皮膚炎、結膜炎、浮腫、流涎、舌炎
シキミ科　嘔吐、下痢、血圧上昇、呼吸困難、けいれん、流涎
スミレ科（パンジー）　嘔吐、神経麻痺
セリ科　流涎、嘔吐、口腔の灼熱感、胃腸炎、横紋筋麻痺、頻脈、呼吸困難、死亡
センダン科　嘔吐、流涎、下痢、胃炎、けいれん、運動失調、呼吸停止、死亡
ソテツ科　ホルムアルデヒド中毒、嘔吐、腹痛、喀血、昏睡、けいれん、ガン
ツツジ科　口腔の灼熱感、流涎、嘔吐、下痢、筋力低下、視力障害、徐脈、不整脈、血圧低下、麻痺、昏睡、運動神経麻痺、
呼吸困難、心臓麻痺、死亡
トウダイグサ科　嘔吐、下痢、興奮、口渇、散瞳、痛覚麻痺、体温低下、皮膚炎、口腔の灼熱感、鼻炎、粘膜炎症、胃腸炎、腹痛、頭痛、血圧上昇、けいれん、鼻炎、結膜炎
ドクウツギ科　嘔吐、流涎、縮瞳、血圧上昇、全身硬直、けいれん、呼吸困難、死亡
トチノキ科　下痢、胃腸炎、脱水
ナス科　嘔吐、下痢、流涎、腹痛、発熱、瞳孔散大、運動失調、筋力低下、徐脈、血圧低下、発汗、眩暈、気管収縮、血圧上昇、呼吸困難、知覚障害、死亡
バラ科　呼吸困難、虚脱、けいれん
ヒガンバナ科　嘔吐、下痢、腹痛、流涎、血圧低下、心不全、昏睡、麻痺、胃腸炎、中枢神経麻痺、死亡
マチン科　運動失調、嚥下困難、麻痺、呼吸筋麻痺
マメ科　流涎、嘔吐、運動失調、呼吸困難、麻痺、催奇形性、嘔吐、発汗、血管収縮、血圧上昇、知覚障害、呼吸不全、麻痺、呼吸困難、死亡
ヤマゴボウ科　嘔吐、下痢、頻脈、呼吸困難、血圧低下、けいれん
ユズリハ科　肝障害、麻痺
ユリ科　嘔吐、下痢、脱水、胃腸障害、腎臓障害、視力障害、呼吸困難、手足のしびれ、循環器不全、全身麻痺、腹痛、徐脈、不整脈、心不全、死亡
リュウゼンカツラ科（幸福の木）嘔吐、下痢、手足の腫れ、麻痺、死亡

アヤメ科、イチヤクソウ科、イチョウ科、イラクサ科、ウコギ科、ウルシ科、エゴノキ科、オシロイバナ科、キク科、クマツヅラ科、クワ科、サクラソウ科、ザクロ科、ジンチョウゲ科、タデ科、ツヅラフジ科、ツリフネソウ科、ニシキギ科、バショウ科、ヒルガオ科、ブドウ科、ボタン科、ミカン科、メギ科、モクレン科、モクセイ科、モクレン科、ヤマノイモ科

タバコ本体や灰の誤食や、タバコを消した水を飲んだりすると直接死亡に繋がってしまいます。
特にタバコをおもちゃ代わりに遊んでいるうちに、誤食してしまう恐れがあります。
あとはタバコの煙（副流煙）の影響を受けやすく、グルーミングなどで体内に取り込んでしまい、癌になる可能性を高めてしまいます。鼻や目などの粘膜部分が刺激を受け、炎症を起こすこともあります。

薬やサプリメントは人間用に作られています。猫にとっては摂取量を大きく上回ってしまい、体調不良や死亡に繋がってきます。特にアルファリポ酸は猫が好きな匂いがするため、誤食が多く報告されています。アルファリポ酸は１錠でも死亡する恐れがあるので特に注意は必要です。
薬には幼児（人間の）の手の届かない場所に保管と書いてありますが、猫は高いところでも手が届いてしまいます。
保管場所は引き出しや、扉付きの棚などに保管しましょう。

保冷剤（特にエチレングリコール使用品）を猫が口にするととても危険です。
保冷剤は甘い味のものもあり、スプーン１杯でも危険なものです。エチレングリコールの最小致死量は4kgの猫で6mLといわれています。
カイロも中身が鉄粉なので、シャカシャカ音がするのでおもちゃとして遊んでしまいがちです。
溢れた粉での火傷、誤食による体内の詰まり、口内の火傷が考えられます。

コード類、特に家電の電源コードは危険です。
コードの噛み癖がある猫の場合は感電する可能性があります。使用していない家電のコードも、コンセントをさした時に火花がでる可能性があるので、火災の原因になります。
（うちの猫の場合は電源コードは噛まないのですが、イヤフォンのコードだけ噛む癖があります。）

ゴキブリやネズミの駆除剤には動物を殺すために作られていますので、猫にも毒性があります。
もし誤食した場合は、早急に動物病院にいきましょう。
病院に行く場合は、飲んだ薬品によって対処が違うため、誤食した薬品と同じものを持って行きましょう。

油の入った鍋・沸かしたお湯：ひっくり返してしまったり、飲んでしまう場合があります。
ガラス製品：高いところには割れ物は落として割ってしまう危険があります。
釣り具：釣り具には釣り針やオモリなど誤食すると危険な物がたくさんあります。