猫の血便、いきなりだととってもびっくりしますよね。ぐったりしているならすぐに病院に連れて行くのですが、元気にしている場合は判断に迷ってしまいますよね。猫が血便をしたのに元気な場合、飼い主さんはどうしたら良いのでしょうか?
目次
猫が元気に振る舞う理由
猫に限らず動物は身体の調子が悪くても周りに悟られまいと元気なふりをします。それは、外敵から身を守るためにする防衛本能があるためで、元気そうに走り回ったりしていたとしても安心してはいけません。見た目は元気でも、猫に血便が出た時点でなにか体の変化があり悪い病気にかかっている可能性もあります。
猫に血便がでたら速やかに動物病院に連れていき、血便の原因はなんなのかを見つけてあげましょう。病院に行くときは、出た血便も一緒に持っていくと検査がすぐできます。便を持って行く場合はジップロックなどで封入し、他の菌が付着しないようにしましょう。
血便をしていたときの対処法
一口に血便と言っても原因は様々で
・ストレス
・寄生虫や感染症
・生まれつき
・アレルギー
・痔
・誤飲
などがあり原因によって対処の仕方も異なります。
これから各パターンごとの原因を解説していきます。
ストレスが原因
猫は勝手きままな性格といいますが意外とストレスに弱く、ちょっとしたとこで体調に変化が現れたりします。血便もそのうちの一つでその原因としましては、
1.最近多頭飼いを始めた
2.飼い主さんがかまってあげない
3.知らない人がきた
4.飼育環境(部屋の模様替えや引っ越し)
5.新しい種類の餌にした
など、最近なにか思い当たることがないか一度探してみましょう。
このなかで一番多い理由としましては「新しい種類の餌にした」で、いつもの餌を切らしていたので違う餌を与えたら血便になったりします。
改善できることであれば改善しストレスの発散が出来るよう安心できる場所を設けてあげたりすると良いでしょう。
あと、小さいお子さんがいる家庭の場合は子供が猫の扱いになれていなく、猫に対する接し方が荒くなってしまう場合もありますので、お子さんにきっちりとした動物の接し方をレクチャーしてください。
寄生虫や感染症が原因
血便以外にも下痢や嘔吐がみられる場合は寄生虫や感染症の可能性もあります。
一度も検査をしたことがない猫や、外にも遊びに行く猫はまず検査を受けてみましょう。
年に一度のワクチンが切れていないかも確認し、病院で接種しましょう。
ただ、内臓の粘膜に異常がある場合はワクチンの効果が薄れる場合がありますので獣医師と相談してみましょう。
アレルギーや生まれつきお腹が弱い子
生まれつきに胃腸が弱く、血便をしやすい猫もいます。フードの消化が苦手だったり、ごはんが少ない場合や食べ過ぎた場合、といった事だけで猫に血便なったりします。そういう子にはサプリメントや専用フードなどで様子をみたる事をオススメします。
アレルギーは動物病院で検査できますが、費用が2〜3万円(92種アレルゲン検査の場合)ほどの費用がかかります。
動物病院によっては、アレルギーがあった場合にその猫にあったペットフードリストが頂ける場合があるので、確認してみるといいでしょう。
痔や誤飲が原因
便秘ぎみの猫は痔になってしまった可能性があります。排泄時にも痛みを伴います。放っておくとさらに悪化してしまう場合もあるので、病院に行き適切な治療をしてもらいましょう。
ホチキスの芯や釣り針のようなとがったものを誤飲してしまった場合、胃や腸内を傷つけてしまいそこから出血し猫の血便に繋がってしまう場合があります。誤食の場合は嘔吐を繰り返す傾向もあります。
思い当たることがあればすぐに動物病院に行き、誤飲してしまった物がないか確認してもらいましょう。
誤飲したものが確認できれば開腹手術になることがほとんどで、私が経験した切開手術(釣り針を飲み込んだ場合)で7万円ほどかかりました。
便の色で判断できる?
全体的に黒い便の場合
出血箇所:口内~小腸
- 腫瘍
- 胃潰瘍
- 胃の炎症
- 猫汎白血球減少症
鮮血が混じっている場合
出血箇所:小腸~大腸前半
- 大腸炎
- 腫瘍
- 誤飲
- 鉤虫症
- 猫汎白血球減少症
表面に鮮血が付着している場合
出血箇所:大腸後半~肛門
症状は上記と同項目
血の混ざった下痢
出血箇所:胃、腸
症状は上記と同項目
猫の血便は血の種類によってある程度の場所は特定できますが、最終的には動物病院で検査してください。
血便があった後で猫が元気な場合も、どの部分からの出血なのか探るためにしっかり観察してください。
最後に
猫に血便が出たらすみやかに病院で原因を探って治療していくこととなります。中には検査しても原因が分からなく「原因不明」で終わる場合もあります。この場合、おやつをあげた、トイレの位置、砂をかえた、模様替えなど本当に些細なことが猫の血便の原因になっていた場合もあります、普段からの飼い主さんの観察力が非常に重要になってきますので原因不明と診断されても、猫の様子をこまめにチェック早期発見に努めましょう。
早期発見で猫の体の負担や飼い主さんのお財布の負担も軽減されます!!
費用の負担を軽減するためにはペット保険も視野にいれるといいと思います。